ねたろう@キーメダルの趣味とかいろいろ

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テレビアニメの歴史①1957~1962年放送の作品(ストーリーアニメ誕生前)

<1957/10/01 21:12 「漫画ニュース」
・制作:日本テレビ報道局
・放送:日本テレビ
・提供:シチズン時計

やなせたかし 等の漫画家集団が日替わりで作画を行った静止漫画と一部切り絵動画で構成された
夜間の報道番組。月曜~土曜に5分枠(実質2分程度の内容)の帯放送枠として放送された。
2020年の段階ではこの番組が国内最古の国産テレビアニメーションとされているが、
当時はフィルムの再利用が主流だった為、動画データは現存していない。
制作表記にはないが横山隆一が主導スタッフとなっている為、恐らく動画実制作は
おとぎプロだと思われる。

・関連作品
<1958/12/31「漫画ニュース大会」
漫画ニュースは人気の為制作された特別番組で、制作風景を捕えたインタビュー番組。
<1959/01/11 10:15「週刊漫画ニュース」
漫画ニュースの増刊放送。前日までの過去1週間6回分を収めた総集編。
<1959/06/10 22:30「漫画ショック」
タイトル変更と漫画家増員によるリニューアル。

最終的には漫画ショック59/09/30放送回で番組改編期に合わせてシリーズ終了になった。

 

<1958/07/14「もぐらのアバンチュール」
・制作:鷲角博
・放送:日本テレビ

日本テレビがカラー放送の実験放送の為に制作放送した作品。全編切り絵動画で制作された
童話風物語。本編は約15分の内容で、ドキュメント番組「江ノ島水族館」と合わせて
30分として構成されており、実験放送の為何度合わせてか再放送されている。
実験終了後は制作スタッフが極少数の作品であった事と動画が発見されていなかったことから
放送制作が実際されていたかが不明とされていたが、2013年にマスターフィルムが発掘され
新聞の番組覧への記載が確認された為、放送があったことが確認された。
なおカラー番組で制作放送されているが、家庭用のカラーテレビの販売前であったため
実質局内テスト以外では当時カラー放送を見る手段がなかったと思われる。

 

<1959/06/01「ヤンマー ヤン坊マー坊天気予報
・制作:中邨靖夫
・提供:ヤンマーディーゼル

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オープニングとエンディングでヤンマーのマスコットキャラクタを用いた
アニメーションが起用された天気予報。
最大の特徴はキー放送局が定まっておらず、なおかつ全国で放送された番組。
一貫して同一設定のの双子キャラが登場するが」、時代とともにデザインは一新されている。
2010年代に放送局減少が頻発し、14/03/31の放送を持って全放送局で終了した。
なお終了後も2019年にキャラクターデザインが更新された
(前年にオリジナルデザイナーが他界の為、この際に初めて作者が切り替わった)。

 

<1960/01/15 09:00「3つのはなし 新しい動画」
・制作:NHK
・放送:NHK

NHKが成人の日に合わせて放送したアニメーション特番。
「第三の皿」「オッペルと象」「眠い町」の3作が合計30分間で放送された。
オープニング映像がセルアニメーション、本編動画は切り絵動画を用いた紙芝居が中心。
この番組はクロマキー合成やフェード切り変え等の映像効果の実験放送とされている。

 

<1961/04/03 18:30みんなのうた
・放送:NHK


新作同様曲を紹介する教育番組。5分番組の為2曲紹介が基本だが、
2000年代頃から長尺曲が増えてきている為1曲の場合も多くなった。
アニメーション主体の番組制作で企画されており、実写撮影は作がスタッフの
進行負担軽減の為に取り入れた手法の為、初期は各1曲ずつという体制だった。
2020年現在の現行アニメーション番組としては最古の作品となっている。

 

<1961/05/01 17:47「インスタントヒストリー」
・制作:おとぎプロ
・放送:フジテレビ
・提供:明治製菓

過去の放送同日に起こった出来事を紹介していく番組。
初期が週7日、中期から週6回の放送が行われた帯番組。
史料上312回放送とされているが、放送スケジュールからの逆算で
正しくは279回放送になると思われる。
(312回は下記番組の放送回に一致の為、混同した誤植と推察)

 

<1962/06/25 18:55「おとぎ マンガカレンダー」
・制作:おとぎプロ
・放送:TBS
・提供:キリンビール

インスタントヒストリーと同スタッフ同コンセプトで制作された番組。
放送局とスポンサーが変更されて仕切り直しとなった。
週6回放送で1年間、計312回放送された。

 

 


今日はここまで。
[感想やらまとめやら]
…まあ今回の作品はほぼ視聴出来ない現存しない組なので
もぐらのアバンチュールぐらいしか見てないんですが、
この頃はアニメーションは報道や教養に使われる手法程度の役割だったのが
わかりますね。むしろそれからそれてるもぐら~のほうが異端というか。
インスタントヒストリーの放送回数の件は現状憶測でしかないですが
多分これが正解になるんじゃないかと思います。
というか仮に放送回数減少が行われていなくても
放送期間300日しかないから、資料側の誤植は確定なんですが(汗
312回説ってたしか80年代に出た資料(「アニメ25年史」)がソース元ですが、
何故今日までだれも突っ込まなかったのか…マイナーだからか?

次回は1964年放送開始関連でまとめる予定。
ストーリーアニメが…の人が登場するよ。